□…もう……駄目かもしれん
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……もう……駄目かもしれん……




…先程から寒気が止まらない




…頭も痛ければ、腰も痛い




あぁ……もう死ぬのか?



もう終わりなのか?




俺はまだ…団長として
やらねばならない事は沢山だ




……地下…


…そうだ!地下の秘密も
この目で確認しなければならん
死んでも死にきれん……





だが……寒い…


死ぬのか




「……エルヴィン団長、寒いなら独り言いってないで薬飲んじゃってください」





!??




横を向くと呆れた顔をしている
名無しさんがこっちを見ていた




「……名無しさん?何故、お前がここに?」




「リヴァイ兵長にお前がいけ!って命令されたからですよ……とりあえず薬飲んじゃってください」





……名無しさんは俺の口元へ
薬を近づけてくる




「待て、待つんだ!!」





……俺は必死で抵抗した。
決してこの口は…開かんぞ。





「…………団長。そなんだからリヴァイ兵長怒るんですよ?……『あいつは薬も飲めねぇ糞野郎だ』って」




…………



…………リヴァイの奴め



俺が薬が飲めないのを
知っていて…名無しさんを寄越したな




…だが 私は絶対に飲っ……!???




「……ん、……クッ……「」





…………



…………やられた




名無しさんは薬を口に含み
俺へと口移しをしてきた。



……とても、暖かい



寒かった体は暑いぐらいだ。



…好きな女に
不意打ちでキスなんてされたら



薬が例え、毒だとしたって
抵抗はできないだろう。。



……



「……名無しさん……お前は…、誰にでもできるのか?」





「失礼な……。私は団長のためだからしたんですよ?……」





名無しさんはとても顔を赤らめ
とても可愛いらしかった。




名無しさん……
いつか、お前が体調を崩した時
覚えておくがいい。


俺がみっちり 汗をかかしてやろう。

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