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□動けぬ身体
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んで…
この状況は…なんだ?
…
互いの吐息が感じられるほど近く、
自分の身体の上に好きな女がいて
動けない。
本当にどうしてこうなってるんだ、俺は
「不死川さん…あの、、」
耳元で聞こえるナナシの声に、俺の聴覚は過敏に反応する
「…なんだァ」
「あの…お怪我はされてないですか?…。」
「…あ、あぁ」
…怪我?
…あぁ思い出した。
任務先のボロい屋敷から帰ろうとしたその時に床の穴に落ちたんだったな
落ちた時、咄嗟にナナシを庇い俺が下敷きになった。それはいいんだが、、、
庇った弾みで、
こう…全身が…密着して
今の状況って訳だ。
(…どうすんだァこれ。。。)
俺は鳴り止まないこの心臓の鼓動が、ナナシに聞こえちまうんじゃねぇかと、何度も心臓を止めようと必死になっていた
……