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□優しく愛して :激裏
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「本当に良いのかァ?」
不死川はナナシを自身の布団の中に招き入れたまではいいが
このまま事を進めてしまい、本当に良いのかとチラチラとナナシの顔を見ていた。
「本当に、お前は俺なんかで良いのか」
「私は…実弥さんが良いんです。」
ナナシは火照った身体も、
心も全てを不死川実弥に委ねて
そして
これから身体も心も一つに…
と、考えたナナシだったが
不死川の一言でその熱が一気に下がってしまうのだった。
「…じゃあさっさと服脱げェ」
「え……。」
「ほら、さっさとしろォ」
これから身体も心も一つになるぞ、というのに、この色気もクソもない言葉。
さらに急かされたナナシは、完全に機嫌を損ね不死川の布団の中から抜け出したのだ。
「はぁ?なんだよ。やらねぇのかァ?」
「……なんか気分なくしました。」
「意味わからねぇ」
不死川の意味ありげに『どうするんだァ、コレ』と向けられた視線の先には、寝衣の下で反勃ち主張してるそれがあった。
しかし頑固なナナシは怒ってしまった以上彼に背を向けたまま一切動こうとしない。
どうしたものかと不死川は深くため息をつくのである。
結局愛の行為は保留となり
不機嫌な彼女は不死川と別の布団を敷き始める始末。
…それも…不死川の布団とはかなりの距離を取って…。
「何がテメェの気に触ったんだァ?」
「…いいやもういいです」
「チッ、面倒くせぇな」
舌打ちをした不死川に対し、ナナシは今までの怒りを爆破させた。
「なんでこんな時くらい優しくできないんですか??私はもっと、もっと優しく愛されたいんです。例えば冨岡さんみたいな優しさ!」
……なんて怒るナナシ
きっと彼みたいな男の人なら相手を想いながら優しく抱いてくれるはず!なんて話を続けているが…
ただただ不死川の目に光がなくなっていくだけだった。