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□伝えたい
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このまま本人には告げずに
一人で育て、生きていく事を決めた私だが、
実弥さんと会うと、やっぱり伝えたい気持ちが溢れてくるのだった。
伝えてしまおうかと何度も言いかけた
でも
「ナナシ、俺暫くの間アイツの修行に手ェ貸さなくちゃならねぇんだ、だから暫く会えねぇが、何かあったら手紙でもくれ」
伝えること、できなかった。
暫く会うこともできないのに。。
お腹の子供の事を伝えれてないまま、
実弥さんは炭治郎達を連れ、行ってしまった。
やっぱり、迷惑だから
言えないよね。。
父親として
鬼殺隊として
柱として
そんなに沢山の事を、彼に背負わす事は
させたくなかった。
それから
実弥さんと会えない間に
私のお腹は成長をしていき
お腹の膨らみは衣服では隠せなくなっていた。
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そんなある日のこと
「ナナシさん…。もしかして…それ」
私のお腹を指差して、しのぶさんは目を見開いた。
「……」
「言ったのですか?不死川さんに…」
「えっと…なぜ…」
私は驚いた。
誰にも恋仲である事を公言していないから、
しのぶさんどころか、誰も私たちの関係を知らないと思っていた
だから、実弥さんの名前が出てきて私は驚きを隠せないでいた
「はぁ… 貴方達が特別な関係だったのは、薄々勘付いてましたから」
「…」
私としのぶさんの間に沈黙が続く
そしてその沈黙を破ったのは
しのぶさんの方だった。
「なぜ不死川さんに言わなのでしょう。…もうあなた1人の問題ではないのでは?」
「、…私は彼を縛りたくないの…だからこのままでいます。。」
「そうですか…では貴方は?…鬼殺隊を抜けるのですか?」
「…それも、これから……お館様と……
__あれ
なんかくらくらする。
「……さん……ナナシさん!?、ナナシさん!!!!」
私の頭はいっぱいいっぱいになっていたからか、私はしのぶさんの前で倒れ込んでしまった