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□気になるアイツ
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「あぁ、いきなり呼んですまねぇ」
「いえ、リヴァイ兵長、お会いできて光栄です」
俺に敬意を払うような姿勢を崩さない名無しさんは、俺の顔を真剣に見つめていた
「ところで名無しさん…お前は誰に指導されているんだ?」
「指導とは?」
「立体機動のガス調節といい、巨人の削ぎ方といいお前の動きは尋常じゃねぇ。なぁ、誰に教えてもらってるんだ?」
俺は初対面だが率直に聞いてやった。
実際に本当にこいつは憲兵団だったのか?と思っちまう程の動き
だが聞いても名無しさんは俺に何一つ話すことはなかった。
それから暫く経ち、壁の中に巨人が現れた事で誰もが油断をした時も、俺やエルヴィンの援護を名無しさんが行ってくれたため、大事にいたらなかった
女型が現れた際も、ブレードを巨人の目を目掛け投げ捨てた時も驚かされた
確実に視界を潰すその命中力と、最善への決断力。。
本当に日が経てば経つほどに名無しさんが気になり仕方ない存在へとなっていく。
「リヴァイ!聞いてる? あ、また今名無しさんちゃんを見てたよね???」
ハンジの長い長い説明を聞いていた筈の俺だったが、気付いたら名無しさんを目で追っていた。
どうしてこんなにも気になるのか
わからねぇが、どこにいても、何をしてても気になってしかたない。
そんな俺だったが、アイツが気になる理由を知ることとなった。