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私はチョコレートを片手に
ドキドキしながら 扉を叩く



ーコンコン




扉をノックするといつもの様に
『…入れ』と声が聞こえ、
私は高鳴る心臓と…徹夜して作ったチョコと共に団長室へと足を入れた。



「し、失礼します!!」




部屋の奥の椅子には
仕事に没頭する眼鏡姿の
エルヴィン団長がいた。



まぁ、ここは団長室だから
団長がいるのは当たり前…だが。。




とても緊張する。。




一切書類から離さない手、視線。


とてもカッコイイ‥

私には団長の全てが
素敵に思えてしまった。




でもこれ以上見惚れてても
仕事の邪魔になってしまう


渡すものだけ渡しちゃおうっ




「あ、の!団長っ、これ!!どうぞ!!」



私は勇気を振り絞りエルヴィン団長に赤いリボンの付いた箱を差し出した。

……




……しかし



「……‥あぁ、チョコならその後ろにあるケースに入れといてくれ。」



「…え」


……エルヴィン団長は手で
受け取ってくれるわけでもなく
『そこ』に置けと言わんばかりに
何かを指指している。


私が後ろを振り向くと白い箱の中に
沢山の綺麗な包みが入っていた。


恐らく全てチョコだろう。。


それから、エルヴィン団長は
私の顔を見ることもなかった。
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