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ピンクのリボン付きのかわいいラッピングを施した小さな箱には




私が徹夜して作った
ちょこれーとが入っている。










もしかしたら甘いものが
嫌い、と言われるかもしれない。





それとも、



‥恋人がいると
突き返されてしまうかもしれない





そんな想いと戦い続け
ついに14日を迎えてしまった








「名無しさんちゃん、今日渡すの?リヴァイ兵長に」





「え、あ、あぁ、渡せたら…ね」





私に話しかけてきた同期のクリスタ





そして、彼女が持っているカゴの中には、今日がバレンタインだ!と主張するように、沢山のチョコの山が入っていた






クリスタは唯一私の想う人を知ってる同期。





よく相談に乗ってくれていて、今回のチョコだって最初は渡すつもりはなかったけど、







クリスタが渡せって言うから……、









それにしても、クリスタに抱えられているチョコの山…何だろう?








「クリスタ、それ全部あげるの!?」



「違う違うっ、これ、私が貰ったの…。」






驚いた。


男から女にあげる
いわゆる逆チョコってやつだった。







「そんなに食べきれないね…」





「うん……ユミルにでもあげるよ…あっ!」




他愛のない話をしていた時に
その瞬間は訪れた。





「名無しさんちゃん!!向こうにリヴァイ兵長居るよっ!!!」





「!??」







「ねぇ、今一人だし、チャンスじゃないの!?」






「や、む、むり、ええぇ!?」







私はとてつもなく心臓が飛び上がり
リヴァイ兵長の事が見れない、、




でも、このチョコは渡すつもりで一生懸命作ったし、ラッピングだって頑張った





だから、大丈夫、、





それに、要らないっていわれる前に
渡し逃げしちゃえばいいよね。





「く、クリスタ、私…行ってくるっ!」






「名無しさんちゃん、頑張ってね?私、寮に戻ってるっ、また後で話そうね」







クリスタはキラキラとした目で
固まる私にエールを送ってくれた。





よし。。。。






行こう!!!!






私は強烈な心臓の高鳴りと戦いながら
徐々に兵長との距離を縮めていった









「り、リヴァ「リヴァイ兵長〜!!!!」‥」





「あ?なんだペトラ」










、、私の声は横からやってきたペトラさんの声に遮られてしまった







私は負けたのだ。。









私の目の前でくり広げらるチョコの手渡し。







受け取ってもらえて、





『ありがとな』って
頭を撫でられて





とても幸せそう…ペトラさん。












私の戦いは
これで終わってしまったのだった。
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