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□喧嘩の後の…
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「出てけ!! 」
「あぁわかりました お世話になりました」
売り言葉に買い言葉とは、まさにこの事を言うのだろう
ここまで喧嘩をしたらもう私達は止まらない…ついにリヴァイは出てけとまで言いだす始末。
だが私は『出てけ!』と、言われたからって泣いてすがりつく女ではない
泣くもんか!
かなり怒っていたのか本当に出て行こうと、身体が勝手に動き荷物をまとめ始める私の行動に、私自身も驚いた。
でも…本当は…
『行くな』止めて欲しいのが本音…
そんな天邪鬼な私は「お世話になりました!」と大声を上げた。
先程から終始ソファーに座っているだけのリヴァイだった、私の一言で動き出す
そして立ち上がり、私を睨みながら強い力で腕を掴みあげてきたのだ
きっと『行くな』と止めてくれるのだろう
私はこの展開を待ってました!と言わんばかりにリヴァイを見つめたその時だった…
「リリム、行くな」
……
……あれ?
…私の名前って…リリムだっけ?
……
どれ位沈黙が続いただろうか……
とても長い沈黙を破ったのはもちろん私だった。
「私の名前は名無しさんよ!!さよならリヴァイ兵長。」
その一言を最後にリヴァイの手を振り切って家を出て来た私
…こんなにもリヴァイが大好きなのに、私は…二番目の女だっだのだ。
…悲しくて、悔しくて
震えが止まらない。
リリムと呼ばれる女性を想像しながら、私は行くあてもなく歩き続けた。
でも、勢い良く部屋を出てきてしまったが、私は何処に向かえばいいかわからない…
私の居場所は
…リヴァイの所しかないのに
…