花園
□美乃くんの恋愛事情##01
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(だりー)
現在、俺は登校中。
ちなみにちみっこと同じバス通学だったりする。方向は違うけど。
朝は眠いから、自然と気持ちが弛む。
(あれ…?)
視線の先にうちの制服を着た女子生徒、顔色が悪い。探るように見てみると後ろのオヤジの様子がおかしい。
(にやけてるんだけど…チカン?)
朝っぱらから可哀想だな、俺はそんなにイイ奴じゃないけど、助けてやるか…
さっさと女子生徒に近づき、肩を抱いた。
「おはよ☆」
女子生徒がビックリした顔で俺を見上げる。
「えっ…えっと、おはよう。」
そのまま、オヤジとの間に自分の体を押しこみ、壁になってやる。
女子生徒は俺の行動を理解したらしく
「ごめんね…」
と謝ってきた。
よく見れば可愛い顔をしている。
色白の肌に薔薇色の頬っぺた、はしばみ色の瞳に花びらのような唇。
雰囲気はふわっとしていて、無防備。
(…これじゃ、チカンされるワケだw)
なんか、フェロモン出てるもんなー
俺はそう思った。
「次はー高校前ー高校前です。」
俺たちはバスを降りた。
…