1番線

□家飲み
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「みょうじさ、今日空いてっか?」
「え?あ、はい。空いていますよ」
「んだら、俺ぁ家さままく?」
「え・・・?」

分からない山形弁と格闘して数か月
まだに上官が何を言っているのわからない
秘書の仕事以前に、上官と会話がかみ合わない
本屋で山形弁の本を買い、アプリも使って日々仕事をしている

「んだ?んぐんか?」
「上官、すみません。何を言っているかわからないです・・・」
奥羽本線さんが居れば訳してくれるのに・・・
「しゃぁねぇなぁ・・・俺の家さ、来るか?」
「い、家?」
「んだ」
「そ、それは・・・ちょっと、あの、失礼では?」
「構わねっす。ままく?」
(ままく?ってなんだよ・・・)
「まま?」
「ご飯だず。ご飯食べるか?」
「では、お言葉に甘えて・・・」
「んだぁ、仕事終わったら着替えてけろ。うんめぇものご馳走するっす」
「ありがとうございます!」
「んだ、俺ぁ乗車乗務だべ、行ってくるなっす」
とりあえず、乗車乗務だというので見送り、中途半端の書類に手を付ける
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