1番線

□とげと傷
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上越上官の秘書…雑務係になって早半年
そろそろ仕事に慣れてきた

仕事ができるようになると、怒られる回数が減る。そして認めてもらえるようになる
そんな考えが甘かったのか、上官が厳しいのか

「みょうじ」
上官が私を呼ぶ
「はい」
「ねえ・・・早くこの書類出して」
「すみません、今出します」
上官が言うのは明後日までの書類。だが、私の机には今朝渡された今日までの書類が山のように積まれている
書類に取り掛かり、早めに仕上げようと急ぐが単純なミスが増えていらだちが増していく
「ねぇ、まだ?」
10分もしないうちに催促の声
「まだです…もうしばらくかかりそうです、すみません」
「はぁ・・・ねぇ、みょうじ。君使えないねー」
「すみません」
手を動かしながら謝る。
「仕事できないやつは嫌いだなぁ」
こんなことをいう上官に初めは嫌悪感を覚えたが、はっぱをかけていると今ならわかる
一応・・・
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