story
□変態ショコラティエ
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「んもうー。品出しぐらい自分でやってよね……」
私は葵。21歳。大学生活を満喫しながら、夜は近くのスーパーでアルバイトしてるの。遅くまで働くのはもう慣れっこ、だけど、今日は運悪く仕事たっくさん押し付けられちゃって……しかも嫌な社員に。ついてないなー……。
「にしても、この量マジ多過ぎ…閉店までに終わるかなぁ…疲れたぁ……」
「あのー、すみません店員さん。洗剤ってどこ置いてますか?」
「ええっと洗剤コーナーは向こうの…ってうわ!びっくりした。俊彰じゃん!なんでここに?今日は収録だって…」
「あはは、それが少し早く終わったんだ。んで、帰りに洗剤切れてるのを思い出してね、ここ寄ってみたんだ。葵の働く姿も見てみたかったしね」
「俊彰……///」
そういえば、私の働く姿を俊彰に見られるのは初めてだ。いつから見られてたんだろう。私、独り言喋ってたかもな…ちょっと恥ずかしい……。
「忙しそうだね。いつもこんな感じかい?」
「ううん、今日は仕事押し付けられたの。いやーな社員にね」
「そりゃあ大変だ、そいつをカスカス体操で粉々にしてやろう」
「もー俊彰ったらー。カスカス体操は乱発しちゃだめっていつも言ってるでしょー?」
「へへへへー」
俊彰が来てくれたお陰で、今までの疲れが吹き飛んじゃった。残りのお仕事、頑張れそう♪
「おーい。男垂らし込んでサボりか〜?」
ん?この声は……
「ゆーすけ!って、ちょっとその言い方!」
「……春日俊彰です。葵がお世話になってます」
「あー!あの噂の!テレビ見てます!!お疲れ様っす」
「ちょっとちょっとー二人とも急に改まっちゃってウケるんですけどー。てかゆーすけ茶化しにきたの?サーボーりーじゃーん」
「違うわ。そっち手貸してやろうと思って来たんだよ。俺優しくね?」
「マジで?あんなに生意気だったのにこんな良い子に育って…。感動して涙出てきたよ」
「だろ?てことで、重いのは任せたから。俺軽い物から品出しやってくわ」
「っておーい!逆逆ー!」
「葵重い物持つの得意っしょ?それに、これ終わったらチョコあげるから。俺のロッカーから取って食べていいよ。はい頑張れ」
「マジで?!ラッキー。よっしゃ頑張る」
ゆーすけに上手く乗せられちゃったなぁ。ほんっと生意気な後輩。でもチョコ食べれるから別にいいや。頑張ろうっと♪
……ってあれれ?俊彰どこ行っちゃったんだろう。さっきまで隣に居たのにな。もう帰っちゃったのかなー。
「……ちょっとゆーすけ、残りの品出し任せたよ!」
「え?!俺今来たばっか!」
俊彰のバカ。私に何も言わず帰るなんて許さないんだから。きっとこのあたりに俊彰はいるはず……
「あー!いたいた、なーんだお会計してたんだ。もー俊彰帰ったのかと思った〜。今日の俊彰なんかおかしいよ?どうしたの急に居なくなったりして」
「いやぁ、なんでもないよ」
「……あーーーーーー。まさか妬いちゃった感じー??」
「……」
「あおいが生意気な後輩と仲良くしてたからでしょ。ふふっ、俊彰ってば超か〜わ〜い〜い〜」
「……」
「あれれー?なんであっち向くのー?ははーん、もしかして、俊彰おこ?おこなの?おこなの?ねぇねぇ俊彰ってb……んっ………///」
一瞬の出来事だった。気が付いたら、マイボディ(私の身体)は、愛しのdarlingの手によって商品棚に押し付けられており、股の間には足を入れられ、両手は頭上でしっかりと塞がれていた。突然の衝撃に動揺する私の無防備な唇に、darlingは熱く深い口付けを落としたのだった…。
「……んっ……んんっ……///……んっ?」
あれ、なんだかすごく甘い…口の中にとろけるような甘さが広がって……
「俊彰…チョコの味がするよ…もしかしてこれ…」
「フフ、葵、チョコが食べたかったんだろう……お味はいかが?(囁き声)」
「もうっばか///耳元で囁かないで///」
「葵があいつと仲良くするのがイケナイんだよ。帰ったらたっぷりとアパーなお仕置きしなきゃね……今夜は寝かせないよ(妖笑)」
「そんな……アパーなお仕置きって…俊彰のバカ…///」
俊彰が帰った後も、私の身体の火照りは一向に冷めてくれなかった。その晩、私とdarling(俊彰)が一晩中情熱的に愛を育んだことは、言うまでもない。
〜to be continued〜