An endless arching need
□第3章 約束
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授業が終わって、零の様子を見に寮の零の部屋まで来てみた。
けど、部屋には誰も居なかった。
嫌な予感がする....!
走りながら、零の行きそうな場所を考えた。
「はぁ...はぁ...待って...!どこ行く気!?待って!!」
そんな声が前の方から聞こえた。
前を見てみると、風紀委員が零が行くのを止めていた。
「止まんなさいよ。止ま...ないとっ、撃つから...」
零は風紀委員の方に歩いていき、銃口を握った。
「肩を痛めるからやめろ。...はなせ、優姫」
「いや...このまま黙って行かせるのは私がいやだ」
「...俺はアイツを...紗菜を“喰おう”とする自分を止められなかった_____」
違う。それは違うよ。
止められなかったのは私のせい。
私が純血種だから。だから、止められなかった。
「次に“獲物”にしたヤツを俺は殺してしまうかもしれない」
この後に続く言葉を聞きたくない。
お願いだから言わないで。
「撃てよ。本当は俺が恐いんだろう...?」
何で、言っちゃうの...
自分を殺せ、だなんて事を。