短編集
□価値観
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デュエルは、争い。
僕がアカデミアで学んできたのは、如何にデュエルで相手を圧倒し、勝利するか。只それだけ。
その過程で、共に学ぶ仲間を出し抜き、倒し、見下す。それがアカデミアという場所。
だからアカデミアのデュエルは型が決まっているし、その通りに進めれば必ず勝てる。後はドロー運だけ。
僕らはデュエルに楽しみなんて感じた事は無かった。
(つまらないなあ…)
他次元へ侵攻した時もそう。
融合もエクシーズもシンクロも儀式も、あらゆる召喚法を教わっていたし、何より強い相手が居なかったから。
だから、遊矢は僕にとっては、とても新鮮な存在だったんだ。
「君、面白いデュエルをするね」
今まで見た事が無い、だけじゃなく。
見ているこっちまで楽しくなるような、そんなデュエルに僕は憧れた。
僕は、遊矢みたいになりたくなった。