異世界への扉

□練習
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あのあと、部屋に戻って布団を被って泣いた。

泣いていると、部屋のドアがノックされた。



コンコン


『!!…はい』


?「あたし、ちょっといい?」


『柳宿…?い、今は、ダメ!!』


柳「なんでよ」


『そ、その…なんででも!!』


柳「…入るわよ」


『えっ』


柳「顔みて話したいことがあるの」



そう言うと、返事も聞かずドアを開けて入ってきた。




『っ…』


柳「…明日香?目、赤いけど、泣いてたの?」


『っ、ち、違うよ。擦っただけ』


柳「…明日香、聞いて。あたし、あんたが好き」


『…もう、練習はいいでしょ。美朱と両思いになったんだから』


柳「違うのよ。聞いて」


『聞きたくない』


柳「いいから聞きなさい。美朱には練習に付き合ってもらっただけよ」


『…うそ』


柳「嘘じゃない。」


『だって、前に私に告白してきた時、練習だって、、美朱に、告白するためだったんでしょ』



また、涙が溢れる。



柳「あの時は…途中で恥ずかしくなって、怖くて練習なんて言ったのよ」


『…』


柳「あたしが本当に好きなのは、明日香よ。
あんたがあたしに興味なくても、あたしは、あんたが好きなの。明日香」


『ホントに…?』


柳「ここまで言って嘘なんて言うわけないでしょ」


『…』


柳「…よかったら、返事聞かせて?断られても受け入れるから」



明日香は泣きながら首を横に振った。



『…断らない。私も、柳宿が好きっ』


柳「…本当に?」


『嘘なんか言わない』


柳「だって、あんたあんなに祝福して」


『柳宿が幸せなら、それでいいと思ったから』


柳「…バカね。あんたはいつも、自分より他人のこと気にするんだから」




そう言って、柳宿は優しく抱きしめてくれた。




柳「あの時、怖がらずにちゃんと返事聞けば良かったわね」


『もういいよ。こうしてちゃんと想いも通じたんだから』


柳「…明日香、我爱你」





.END.




2015/12/06
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