*Dream trip
□Chapter.2 夢であってほしかった
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なんで神様って、どうでも良いことばかり叶えてくれるんだろうね。
「..........」
いや、ここ、どこ。
「....いや、いやいやいや」
思わず首を横に振る。
は?いや、どういうことでしょうか。
眼前に広がるのは、だだっ広いお屋敷みたいな空間で。
しかも夜で。
いや、夜なのは別に問題ないか。
「....て、別にそんなことはどうでもいいんだよ。」
思わずノリツッコミをしてしまうがそれも無視しよう。
とにかくそのお屋敷は非現実的で、
遊園地のアミューズメントか何かかな?と見間違えてしまいたくなる様な場所だった。
いや、むしろそれがいい。
遊園地のアミューズメントがいい。
「......っ、いた」
だって、頬をつねっても目が覚めないんだもの。
つまり、夢じゃない。
「......私、いつの間にここにやって来たんだろう。」
夢じゃないという事はイコールを付けると現実という事で。
じゃあなんで、
私、ベッドに寝てたよね?
「え、怖っ」
寝ている間に夢遊病のように自分が動いている。そう考えると、鳥肌が逆立った。
だってこれがゲームの世界だったらあり得るよ、トリップとかそんな感じでストーリー始まっちゃう感じだもんね。
「.......え、」
いや、
「.....いやいやいや」
ない、そんなこと。絶対にない。
今までにないくらいに首を横に振った。
だって、あれは二次元だからあり得ることであって。
私達の世界で起きたりなんかしたら、それこそ大ニュースだ。
「うん、そう。絶対にない。ない。うん。」
自分にそう言い聞かせる。
きっと、この状況でそう言わなかったら私は多分パニック状態に陥っていただろう。
それくらい、今の私は動揺していた。
「うん、取り合えず探そう。というかこの場所についてどうにか知ろう。」
どうにか冷静を保ちながら、その場に立ち近くにあった扉に足を向ける。
何が起きているのか把握しなくては、このまま混乱していても仕方がない。
そんな気持ちで、扉のドアに手をかけようとする。
すると..、
ガチャ、
「........だりぃ、」
「........!?」
え、
Chapter.2 夢であってほしかった