フェイト
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「パライストラを出ていこうとしただァ!?」
「蒼摩、もう少し静かに出来ないの?周りに聞こえたら…」
光牙の発言に驚いた蒼摩は大声をあげてしまった。その声に慌てて蒼摩を注意した。
「お、おぉ」
慌てて声の音量を下げて続きを話した。
「けどよお前、先生にバレたらえらい目にあうぞ!」
蒼摩の言葉に動じずにいる光牙だったが…
「停学処分じゃ済まないわね」
この言葉には焦るだろうと考えていたユナだったが、光牙には、そんな言葉も通用しなかった。
ふーんと他人ごとのように、右から左へと流していった。
そんな様子を見るアルセは呆れるしかなかった。
「そんな事より、あいつ何モンなんだ…?」
「あいつ?」
「聖衣を付けずに、属性を操るなんて…かなりの使い手ね」
アルセは、光牙のいう"あいつ”が誰なのか分からないまま、黙って話を聞いていた。