白の世界

□第2話
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 「さーあリューヤちゃん。今日もあたくしを楽しませてね!」
 「はい。オクサマ。」






 「本日のメイン(公開処刑)はリューヤでございます!!」

 司会者の声が会場内に響き渡る。リューヤの名前を連呼し喜ぶオクサマ。

 「出番です。オクサマを楽しませましょう。」


 目の前にはおびえた様子で立つ男性。「始め」の声で逃げる男性。追うリューヤ。
 リューヤの足に敵うはずも無く、追いつかれる男性。
 リューヤは手に持つナイフで男性の背を刺した。衝撃で男性は倒れるが這ってでも逃げようと奮闘している。

 「楽しませなきゃいけないんです。頑張ってくださいねぇ。」



 内臓をぶちまけ、動脈を切断し、細かく切り刻んでいく。切って、切って、切った。
 湧く会場。

 「オクサマ、楽しんでくれましたかね?」


 ふふふ。と無邪気に笑う。

 あの頃とは違う。
 月のように冷たく。
 花のようにかわいく。

 その笑みに、瞳に、表情に
 もう、あの頃のようなキラキラはなかった。
 無自覚のストレス環境が彼女を変えた。

 この頃、ケイのリューヤの体毛は無く、残る頭髪やまつ毛、眉毛は白く生え変わっていた。白い肌には似合わない、白い髪。
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