REAL STORY

□憎しみ
1ページ/5ページ


「ヒ、ヒロキさん!ぁ…今の、音は⁈」

「爆発音……ぃ、行ってみる?」

銃声ではなく爆発音、という事は、音のした方へ行くと、もしかしたら森の外に出られるかもしれない。

「…怖いならここに残っ」
「行きます!ゎ…私、迷子なので!」

そう言いつつユッカは少し震えていた。

その事が分かったヒロキはユッカに問いかける。

「ユッカ、頭にでも乗っておく?揺れるかもしれないけど…」

「ぁ…ぇ、でも…………い、いいんですか?」

「勿論。じゃ、ほら」

どうぞ、と頭へ誘導する。

「ぁ、えと、すいま…ぁ。ありがとうございます」

「どういたしまして」

頭の上で「ありがとうって嬉しい言葉なんですね」と微笑むユッカ、つられてヒロキも笑った。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ