鬼神とお狐さま
□楽しい時間
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〜翌日〜
「ボソッお〜い、ちょっとこっちに来てくれ」
「?どうしました、煉さん」
「いや、さっき其処で鍛練してたんだけどさ。そしたら、川から何か流れて来たんだよ」
「その“何か"は、ちゃんと確認出来たんですか?」
「あぁ、それがさ…何と“人"だったんだ!」
「人、ですか…それでその人はまだ生きてるんですか?」
「取り敢えずな。まぁ、気絶してるみたいだけど」
「…煉さん、私も行きます」
「そっか。それじゃ、場所を案内するから着いてきな」
「はい!」
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
「…そう言えば、気になってたんですけど」
「ん?何だ?」
「先程鍛練をしている、と言ってましたよね?」
「そうだけど、それがどうかした?」
「いえ、ただ少し不思議だったもので」
「つまり、理由が知りてぇと」
「はい」
「理由なぁ…丁、今から俺が話す事は他言無用で頼むぜ」
「?わかりました」
「クスありがとな。さて、どこから話せば良いのか…」
そう言うと煉は丁に、自分の身に起きた出来事を話した。それは、僅か四歳の子どもが経験するには余りにも悲惨な物だった
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