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□並盛高校生徒会へようこそ!!〜意外な事実編〜
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並盛高校は想像以上に大きかった。
そしてその分生徒数も多い。
 
ということはつまりは……
 
 
 
「終わらないわぁ〜っ」
 
ルッスーリアが大量の資料を前に嘆く。
いつもながらハードな仕事だ。
 
そう、これだけ大きいと生徒会の仕事が大変になるのだ。
 
 
だが、綱吉達はそれ程大変でもなかった。
まだ仕事を覚えていないのもあるが、特に綱吉はザンザスが彼女に仕事をほとんど回さないのだ。
そして自分も仕事をせず、2人で仲良く話している。
とばっちりをくらうのはルッスーリアを始めベルやマーモン達だった。
 
 
 
 
ふと生徒会室の隅を見れば、スクアーロが京子に仕事を教えていた。
その姿は、誰が見てもわかる程緊張していた。
 
実は彼、京子に一目惚れしたのだ。
だが恋愛経験などないため、どうしていいかわからない。
とりあえず仕事を教えながら接近しようという作戦だ。
 
 
 
 
「……意外に上手くいってるわねぇ、あそこ」
 
とうとう我慢出来なくなったルッスーリア。
少し休憩だ。
 
「まぁね。でもあのへタレだからどこまでいくか見物だよね」
 
ベルも面白そうに2人を見る。
 
 
 
 
一方見られている2人は、そんな視線など気づかずにマイペースに仕事をしていた。
というかスクアーロが教えているので実際は仕事の量は減らないのだが。
 
「あ"〜…そこのやつはボス…生徒会長にしか出来ねぇからなぁ、分けておいて後で渡せばいい」
 
「わかりました。じゃあこれは…」
 
「次のイベントの予算表かぁ。そういうのはマーモンだなぁ」
 
結構ほのぼのと仲良くしていた。
 
 
 
 
 
「……スクアーロさんって優しいですよね」
 
一段落ついた時、京子が突然そう言い出した。
 
「……………」
 
笑顔でそう言われたスクアーロは目を丸くして固まる。
それからやっと我を取り戻し「どこがだぁ?!」と反応した。
 
今まで自分は周囲から恐れられてきたし、顔を見ただけで逃げ出す奴も少なくなかった。
それなのにまさか「優しい」なんて言われるとは思ってもみなかったのだ。
 
「だって、こんなに丁寧に教えてくれるし、間違っても呆れずにわかるまで説明してくれるし……」
 
「最初の頃は間違いは仕方ねぇだろぉ。別に優しくしてるつもりは…」
 
「だから、本当に優しいんですよ」
 
にこっと、とどめに天然笑顔を向け、それでスクアーロは何も言い返せなくなるのだった。
 
 
 
 
 
 
その反対側では、花がレヴィの隣に座り彼の仕事ぶりを眺めていた。
 
「……見ていて飽きないか?」
 
「いいえ、全然!!それに早く仕事を覚えるためにも、貴方の働きぶりをしっかり拝見させていただきます!!」
 
そりゃあもう嬉しそうに花はそう主張した。
 
彼女は普段から落ち着いて目も座っている。
だが今はその目はキラキラと輝き、頬は赤く染まっていた。
 
 
「………やって…みるか……?」
 
「っっはい!!」
 
おずおずとそう提案したレヴィの手を取って喜ぶ花。
 
 
 
ここも時間の問題だな……ルッスーリアとベルはそう心の中で呟き、仕事に戻るのだった。
 
 
 
 
 
 
 

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