小説1

□確認したい
3ページ/4ページ

 
 
「………………」
 
しばらくの沈黙のあと、未だ下着1枚の綱吉の胸を触っている2人を睨みつける。
 
「テメェら……覚悟は出来てんだろうな…」
 
「あ、あのね、ボス…これには訳が……」
 
「お、お嬢様には触らせないわっ。私達はただお嬢様の胸が大きくなったから確認を……」
 
「あっ、おバカっ」
 
いつもは頭がいいくせに、綱吉が絡むとどうもそれが発揮されないオレガノ。
ついうっかり口を滑らせてしまった。
 
 
「綱吉の胸が大きく…?」
 
確かに、大きい。
いや、下着姿を見た事はないが、服の上からより大きく見える。
というか……
 
「…………」
 
「ちょっ、ボス鼻血!!」
 
「いやだ、ザンザス、貴方何想像してんのよ、汚らわしいっ」
 
「……え?」
 
ザンザス、という言葉に反応し、我を取り戻した綱吉。
見てみれば、目の前にはいつの間にかザンザスが。
いつもと違うのはそのポーカーフェイスが崩れて、さらにそこから鼻血が垂れ流れている事くらいだろうか。
 
「…って、キャ――――っ!!!!」
 
自分が下着1枚なのを思い出し、思い切り後ろを向き身体を抱える。
だがそんな姿は可愛い以外の何者でもなくて……
 
やばい、襲われる!!
ルッスーリアとオレガノがそう思った瞬間―――
 
 
――バターンッ
 
 
勢いよく、ザンザスはその場に倒れた。
そして鼻血がどんどん流れて溜まっていく。
 
綱吉はさっさと服を着て、恥ずかしさのあまり部屋を飛び出してしまっていた。
 
 
「「あ……あれ?」」
 
そして残された2人は、倒れているボンゴレ最強暗殺部隊のヴァリアーボス、ザンザスを見つめる。
 
 
 
「ボスって案外……」
 
「純情……?」
 
 
 
 
 
とりあえず綱吉の純潔は守られたのだった。
だが、これがきっかけでザンザスが彼女に対して遠慮がなくなったのも事実。
もはや時間の問題だった。
 
そしてこの一連の騒動の発端は、何を隠そうオレガノ。
日々、綱吉の純潔を守るために闘うのだった。
 
 
 
 

→後書き
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ