小話置き場

□たまには
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「レヴィさん………」
 
花はため息をつく。
 
もう2ヶ月、恋人と会っていない。
 
どうせ彼の事だ、仕事やらボスの世話で忙しいのだろう。
 
仮にも自分は恋人なのだから、もう少し気を遣ってもいいのではないか。
 
 
 
「……って言っても、真面目だからねぇ」
 
仕事一筋、ボス一筋。
 
どうやったって自分はその2つには敵わない。
 
 
だけど、たまにでいいから思い出してほしい。
 
いつもとは言わないから。
 
3番目でいいから。
 
 
 
「レヴィさん…」
 
もう一度そう呟いてみる。
 
この声が届いたらいいのに。
 
 
 
 
「何だ?」
 
「っ??!!」
 
振り向くと、懐かしい顔が目に映る。
 
ずっと待っていた愛しい人がそこにいた。
 
 
 
「何で……」
 
ここはまだ並盛中。
 
放課後の誰もいない教室。
 
彼が…いるわけがない。
 
 
「呼んだだろう、俺を」
 
真面目な男は真面目な顔でそう言った。
 
花は柄にもなく涙を一滴流す。
 
 
こんな登場、反則でしょう?
 
 
それから思いきり抱きついた。
 
 
 
 
呼んだ
 
確かに呼んだわよ
 
 
でも
 
ずっとずっと呼んでたんだから
 
 
3ヶ月は会えないって言われた事
 
忘れたわけじゃないの
 
 
それでも会いたくて
 
 
そしたらホントに来てくれた
 
 
きっとまた無理したのよね
 
 
多くは望まないわ
 
たまに会えるだけでいいの
 
 
このくらいの我が儘
 
許してくれるわよね
 
 
 
 
「レヴィさん……疲れてる?」
 
「あぁ……まぁな。だがこれくらいは問題ではない」
 
「そっか。……ウチで休んでく?」
 
「頼めるか」
 
「もちろん」
 
 
 
たまにでいいの
 
私を見て
 
私を頼って
 
 
それだけで
 
私は幸せだから
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
――――――――――――――――
レヴ花。
なんというマイナー。
今更ですけどね。
サイトの別館でちょっと扱ったら意外としっくりきまして(笑)
花はボンゴレやヴァリアーを一応理解してる設定で。
大人な恋希望。
でもゆっくり、互いのペースで。
次はもっとラブラブな2人を書きたいです(まだ書く気)
2008.04.05
 

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