LIFE
□その時空は
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今までこれほどまでに豪快に食べる人間を見たことがあっただろうか。
たしかにおいしそうに自分の作った料理を食べる人間は大勢いた。
しかし、コイツは…違う。限界を知らないのだ。
二言目には「腹減った」というこの船長は、満腹という言葉を知らないのではないのかとサンジは初めてこの船…ゴーイング・メリー号でみんなで食事をとったときに1番に思った。
その光景をみながら、底なしにもほどがあるだろう…と独り言のように呟いたら、だってあいつら魚の骨まで食べるんだから…と航海士が返してきたので彼は自然と苦笑いを浮かびあがった。
そもそも出会ったときからおかしかった、といまさらながら思う。
まさか初対面の相手に「仲間になれ」と言われる日がくるとはサンジは夢にも思っていなかった。
そもそも自分があのレストランから旅立つことさえ想像してなかったのだが。
「……こりゃァ、食料配分に気をつけねェと飢え死にするな」
最初の食事で学習した彼だったのだが、それも直にかなり難しいことだと知る。
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