Un orologio senza un ago

□プロローグ
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―――それから幾分の年月が流れただろうか




カツン カツン



静かなこの場所では、足音がひどく響き渡る



カツン カツン カッ



やがて足音が止んだ


「ついに辿り着いた…」

「これが何百年も前からこの島に伝わる――」

「ハハハ……ハッ フハハハハ――」


不気味な笑い声が無造作に響く


「―――これで――!!」


それに手を伸ばす…


フィンッ


「!?」


その瞬間、突然の光が暗闇のこの場所を明るく照らした。
かと思うと、なにやら不思議な光の塊がすごい速さで何処かへ飛んでいってしまった。


「!! 逃げられた!?」

「往生際の悪い…」

「どうするの?」

「慌てることはないさ」


そして、外がなにやら不穏な音がする



ゴゴゴゴゴゴ………




「こうなることは予想がついていた。…だが、2つで1つの存在なんだ。そう遠くは行っていないはず。それに、互いに寄せ付けるという。すぐに戻ってくるさ。それまでに今後のことについてでもゆっくりと考えようではないか。どうせ、外も賑やかになるのだ。ま、いまさらつまらないことの繰り返しだがな」



外の騒音はここにいても大きく聞こえ始めた



「絶対にこの力は必要なんだ。私の願いのためにもな…!!!!」



カチッ



残されたそれは動きを狂わせる…





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