LIFE

□その時空は
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その日の夜。

日付が変わるか変わらないかの頃、サンジは明日の朝食の仕込みをしていた。


ガチャ


と、突然ドアが開く。
こんな時間に誰だろうかと視線を送れば……


「ゲッ、サンジまだいたのか!!」


驚いた顔をしたルフィがそこにいた。


「ああ。明日の仕込みを…な」

「すげーな!そんなこともするのか!!」

「当たり前だろ。おれはコックだぞ」

「しししっ。そっか!やっぱりコックはいいなー」


満面の笑みでルフィは嬉しそうに言う。
そういえばこいつは食事になる度に、そんなことを口癖のようにいつも呟いているなとぼんやりと思う。
それに対して悪い気はせず、むしろ心のどこかで誇らしく思うのはここだけの話、だ。


「……で。おまえはこんな時間にどうしたんだ?」


仕込み作業を中断し、タバコに火をつけながらサンジはルフィに向き直った。

するとルフィはビクッと急に冷や汗をかき始め、大げさに目を泳がせる。


「…………」

「い…いや、おれはち、違うぞ!別につまみ食いしに来たわけじゃないからな!!」

「ほー。そうか……」

「……サ、サン――」


まもなく強烈な轟音とともにルフィが船内の外へ飛ばされたのは言うまでもない。



「……ったく、あいつに冷蔵庫の中を荒らされてちゃァ、飢えの心配所じゃねェぜ…」


そんなことを嘆きながら仕込みと片づけを一通り終えたのはそれからまもなくの事だった。



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