TReaSuRe

□赤黒白。
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白い湯気の向こうに見える赤。神田の予想通り、シャワーを使っていたのはラビだった。桶を持って隣に行くと、ラビはにっこりと笑って話しかけてくる。







「ユウ、今日も遅いんさね?もしかして貸切狙ってた?」



「ああ、でも別にいい…お前と一緒なら」



「あ、そ、そう…?;///オレも貸切だーと思って来たんだけど、先客がいたんさ」








ラビが苦笑しながら浴槽の方を見たので、神田もつられて目を向ければ、白い湯気よりさらに白い髪を持つ少年が。






「気付かないなんて失礼ですよ神田!!!」






膨れっ面でこちらを見ていた。







「チッ…モヤシかよ」







あからさまに嫌そうな表情をして舌打ちをすると、神田はアレンに背を向けて体を洗い始める。





―…ったく…なんでモヤシまでいんだよ…






ラビと二人きりで入れると思った風呂に、アレンがいるなんて、と神田は嘆いた。









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