TReaSuRe

□クリスマスフリーSS Snow light.
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―bianco gatto― *Yu×Lavi*




「ユウ…ねぇ、ユウってばッ…!!なんか言うことないんさ!?」



「…なんだよ」





素っ気無く返せば、ラビはぷくっと頬を膨らませて睨んできた。そして更に叫ぶ。




「どうしたんだ、とか!!何やってんだ、とか!!!かっ…可愛い、とか…っ///」




自分で言ったにも関わらず、顔を真っ赤にして俯く姿が愛しい。いや、もうこれは生殺しだろう。




「可愛い、って言って欲しいのか?」




ラビの望んでいることなんてその格好を見れば分かる。部屋に入ったらいきなりいたんだ。下はミニスカートで、赤と白で統一された可愛らしい格好。おまけに唇には淡いピンクの口紅まで塗られていて、どこからどう見ても女にしか見えない。これで胸があったら本気で「間違えました…」と言って自室から出て行く所だった。大方、リナリーに弄られたのだろう。…男がここまで可愛くていいのか…?




「べ、別にそういうわけじゃないさっ///ただ…」



「ただ、なんだ?」


「ただぁー…うぅ〜…ッ、もうイヤさ!!ユウのバカっ!!こんなに誘ってるのに、変態っ!!さっさと抱けばいいんさっ///」





そう言って、ラビは動かない俺に焦れたように抱きついてきた。いつもなら恥ずかしがって絶対にここまで誘わないのに、今日はどうしたのか…。ここまで誘われて引けるわけがない。俺はラビをベッドに押し倒した。自分から誘っておいて、ラビは自分の上に馬乗りになっている俺の目を見ようとしない。





「目、見ろよ」


「ゃだ…」


「じゃ、ヤんねぇ」


「やだっ…!!///」






嗚呼、絶対コイツは色気を出してることに気付いてない。その白い首筋に、淡く染まる頬に、柔らかそうな唇に誘われて頭がくらくらしてくる。ラビはしっとりと潤んだ瞳で見上げてきた。この表情、世の男たちが目の前にしたら卒倒するだろう。







「自分から誘ったんだからな。後悔するなよ?」



「しないさっ…」






なんだか見つめてくる瞳が段々好戦的なモノになって来た気がしなくもない。俺は誘われるままにラビの唇に己のソレを重ねた。







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