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□いらっしゃいませご主人様。
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―…数時間前。オレ達は街でばったり出会ってしまったわけ。
「おっ、ラビ!!久しぶりじゃん」
「ティキ?何、今日は仕事無いんさ?」
そんな他愛も無い会話をして、恋人同士で偶々仕事も無かったオレ達はデートをすることにした。誘ったのは勿論オレで、いつもなら躊躇うラビも今回ばかりは嬉しそうな顔で承諾してくれた。何てったって、久々に二人きりで過ごせる時間。だが…場所が悪かった。
「ティキ…なんかこの街さぁ…」
「ご主人様vどうぞこちらへv」
「Σあっ、ちょ、おい!!腕引っ張んなよ!!見て分かんねぇの?オレは今ラビとデート中なの!!」
「ティキッ!!///んなデカイ声でデート中とか言うなさ!!はぁ…」
「なんか凄ェ…なんつーの?こう…もやもや…もふもふ?違うなぁ…んー…」
「萌え萌え?」
「そう!!それだよラビ!!!!凄い萌え萌えした街だッ!!!」
そんな意味不明な会話をしつつ歩く街。通りには何かの祭りかと思うほど、様々な衣装を着た女の子たちがいた。猫耳にメイド服は当たり前。一体全体何がどうなってるんだろう、この街は。
「…なんかオレ達浮いてるさ…;」
「だな…;ん?」
早く街を出ようと思っていた矢先。オレの目には一軒の店の看板が。
「あ、ラビ!!あそこ寄ってこーぜv」
「ぇ?…まぁ、別にいいけど…」
そして、オレとラビはその店へと入っていった。
*