MaiN

□+月夜の夜明けに+
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「ふぅっ…ひっ、く…ぅう……っ、く…」


+月夜の夜明けに+



ここは黒の教団の周辺に位置する川辺。そこには夜明け前だというのにも関わらず白髪の少年が独り佇んでいた。


「ふぇっ…ひっ、く…ら、びぃっ…」


もうかれこれ30分、アレンはそんな調子で泣いていた。


「…おい、モヤシ。何泣いてんだよ…υ」


ビクゥッ!!


「か、神田!?…驚かさないでくださいよ…υ」


突然聞こえた背後からの声に驚きを隠せない儘のアレン。


「チッ…だから‥何でひ弱なのが余計ひ弱になって泣いてんだよ!3時間くらい前の時間には違う意味で鳴いてたよなぁ、モヤシ。」


「なっΣ!?なんでそれを…///」


「ぁあ?教団内じゃ結構有名、って…知るわけねぇか。で?泣いてたわけくらい教えろよ。」



神田は何故こんな時間にかんな場所でアレンが泣いていたのかわからずにいるらしい…


「そ、それは……」


「あの朱兎に関係あんだろ?」


「…はぃ…それが…」


神田の言うとおり3時間前、アレンはラビの部屋に行き情事に勤しんでいた。
 

「唯、終わった後妙な虚無感とか…最近感じるんです。」


「それで泣いてたのか?」


「ちっ、違います‥υ!その虚無感のせいで…疲れているはずなのに今日みたいに寝られないことが多くなって…そんな時、どうしても考えちゃうんです…隣で寝ているラビが…そのうちっ、僕に飽きてっ…消えてしまうん、じゃない、かって…」



余計な事を考えないようにと、夜も更けてきた外に出てみれば、情緒不安定にさせる満月がまるでアレンを嘲るかのように辺りを照らしていて、余計に哀しくさせたのだという。





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