魂の炎

□おばQが来た第七話
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ピンポーン。
万事屋に備え付けられていたチャイムの音が間抜けな音を奏でる。

それに対して多少酔いで足を縺れさせながら慶火が出る。

「はーい」

ガンッ

一瞬で扉を締める。

「え?え?何?何でおばQいんの?嘘!あれお得意さんに押し付けられそうになったやつやん。は?何で?」

もう一度、扉を開ける。

「少年、先程は何故閉めたのだ!あぁそうだ。土産もあるので中に入れてはくれないか?」

長髪の男は土産と思わしき白い包みを差し出す。

「はぁ、まぁ何もお構いできませんがどうぞ」

とりあえず中にいれる。

「あの、君は一体誰なんだい?」

いいずらそうに聞くとあっさり教えてくれた。

「俺は桂小太郎!しがない攘夷志士だ!!少年!良ければ一緒に日本の夜明けを目指さないか!!」

グイグイ桂が来るので五歩ほど下がりながる。

「い、いやあの、興味ないから…てか桂さんそのおばQは一体どこで……」

「ん?あぁエリザベスか。エリザベスは坂本と言う男から貰ってな。可愛いだろ!」

やっぱお得意さんだったんだが!

因みにこの間までいたお得意さんとは違う。

いま、慶火にはお得意さんが四組ある。

一つ目は坂本辰馬率いる快援隊。

此処には兄上との繋がりがあると聞いていたからこっちから近づいたんだ。

二つ目は春雨の第七師団。

こっちは迷ってたら阿伏兎さんに助けられて、神威と仲良くなったんだ。

三つ目は地下の吉原。

ここは日の輪さんがすごくいい人で贔屓にしてもらってんだ。

四つ目は真選組。

これは、まぁ200%仲がいいから。じゃなきゃわざわざ安くしてまで譲る訳がない。
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