魂の炎

□下
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「えっ?ちょっ!?土方さんが一緒に行くって…!」

慌てる崎山さん。

「いらない、銀ちゃんなんてあだ名知らなかったから気づかなかったけど(一方的に)知ってる人だったから。」

嘘はいってない。

「あっそうだったの。分かった副長には俺から伝えておくよ」

あっさり引き下がる崎山さん。

何でこれで信じられるんだろう、この人監察向いてないんじゃ……。








真選組を出て、少し駆け足で歩く。

初めは確かに少しだったのに最期には走り出しちゃって。

期待してたんだ。

兄上がポツリとこぼした言葉に

『銀時は、俺に似てんだよォ』

というのがあったから。

走ってついた先には確かに《万事屋銀ちゃん》の文字。

おそるおそるチャイムを鳴らす。

ピンポーン

なんていうなんとも間抜けな音が響く。

少したって出てきたのは見せてもらった写真にいた、天パの死んだ魚の目。

兄上の言っていたことは本当だった。

土方さんなんて比べ物にならないほどの悲しい瞳。

それは兄上がいつもしていた瞳。

確かによく似ている。

悲しい瞳が限界まで開かれる。

「お前…慶火か?」

何で俺の名前知ってんの?

何で…そんな優しい顔で見るの?
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