魂の炎
□偶然の第三話
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その日は依頼もなくノンビリしていた日だった。
ガッ。
万事屋のドアが開く。
ドアを蹴破るように入ってきたのは、美しい濃い紫色の髪をした透き通るような肌の女の子だった。
いや、正確には女子ではなくただ女顔で女物の着物を着て簪を差しているだけなのだが新八は知らない。
その子は下駄の音をガツガツと響かせてこちらに歩いてきて銀時を蹴り飛ばした。
「はァァァァァ!?」
思わず叫ぶ眼鏡、間違えた新八。
だがその子は全部無視して、銀時を踏みつけ
「ねぇ、アンタ何してんの?確かにアンタはプータローだし屑だし人類の底辺なニートだし。でもアンタが警察の御厄介になるなんて想定外なんだけど。ていうか自分が白夜叉ってわかってんの?下手に関わってバレたらどうすんだこの屑が!!」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いごめんなさいすみませんンンン!!」
…………Why?
新八は童貞のため女子に幻想を抱いている。
そのため、いきなり入ってきたこの(外見だけ)美少女がこんな毒舌を吐くなんて脳が受け入れるのを拒否したのだ。
「大体、なんで社会の底辺が呼吸なんてしてンの?、ぶったぎるぞ」
「理不尽!?そんなに口悪いからドMホイホイするんだよ!!」
「あ゙ぁん」
「すみません!!」
ある程度いじめたところで慶火は新八の方を見た。
「あれ?君らは誰?俺は高杉慶火。あと一応男だからね」
新八の絶叫が近所中に響いた。