○REBORN短編

□目覚ましは君voice
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「…はい、到着」




で、骸の部屋の前についた私。
音をたてないようにそぉーっと扉を開けた。




「……ぉ、寝てる?」




ベットになんかふくらみが確認できる。
つまりあれだ、骸君はまだ夢の中。




「……失礼しまーす」




ゆっくり忍び寄って、
そぉーーーーーーーっと布団をめくれば、ナッポーの寝顔が(

…くそ、寝顔も美形なのが腹立つ。




「…骸ー?おきてー」

「………っん…」




え、何これ。
声ちょっとエロくね。




「骸!おーきーてー」

「…ん……ぉきろ、そして眠れ」

「いやいやいや!!起きて!そして構って!?」




…何が言いたいんだコイツ。
…っくそ、こうなったら…。




「……雲雀さんよんでフルボッコにしてもらぅおお?!」

「……はぁ…。もっと色気のある声が出せないんですか、名無しさん」




雲雀さんの名前出したら布団に引きずり込まれたんだけど。
え、まじで、ぇ、起きてたのこの人。
じゃあさっきの寝言はいったい何。




「悪かったな、色気無くて!!
ていうか、デートすっぽかした挙句布団に引きずり込むなよおおお!!」

「ちょ、耳元で大声出さないでください」

「うっせ、彼女ほっとく奴に言われたくないし。
デートの約束してたのに」

「…はい?…デートって…」




うわ、やっぱ忘れてたのかぶっ殺…




「…それって、明日では?」

「……マジで?」

「マジです」




え。じゃあ、私が間違ってた感じ…?




「えぇ、そうですね」

「心を読むなパイナポー」




わああー…何たる失態。




「……ふぁあ…。まだ少し眠いですね。
どこかの誰かさんに睡眠を邪魔されてしまいましたから」

「ご、ごめん」


「クフフ…。まぁ、いいですよ。
……僕は、もう一眠りします」




瞼を閉じる骸。
…ん?




「…え、は、だ、抱き着いたまま寝るな!!
ちょ、骸!!おきろおおおおおおおおおおおおおおおお!!」












目覚ましは
君voice



  (名無しさん。明日のデートも寝坊するので、起こしに来てくださいね)
  (なんで?!しかも宣言するの?!)
  (朝、目覚めて最初に感じるのが、君の声と存在がいい)
  (……ばか。)




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