ゴッドイーター(短編集)
□【頑張れお菓子作り】
2ページ/4ページ
「私、頑張ります! ゼロさんもみんなからも美味しいと言わせるくらいのクッキーを作ってみせますから!」
その様子が見れて、口元を緩くし、小さく笑みを浮かべた。
「んじゃ、さっさと終わらそうぜ…」
ぽんと頭に手を置き、先にキッチンへ向かう。
「は、はい」
手を置かれた頭をおさえ、後からゼロに着いて行くアリサ。
エレベーターに乗ろうと待ってる間、ふとゼロが何か思い出してアリサに目を向ける。
「そういや、カノンって確か料理が得意だったよな」
「え? そうなんですか?」
「あぁ。俺、男だし カノンもいた方が人数分も早く終わるかもしれないだろ」
「それも…、一理ありますね」
「物は試しに、誘ってみるか。こうゆうの女同士の方が安心するだろうし」
そういって開いたエレベーターに乗り、ボタンを押す。
「………………」
黙り込み、ゼロの背中をぼんやりと眺める。
(なんでしょうか…、このまま二人だけでも良かったかなと思ってしまって…)
うーんと頭を悩ませていると、カノンの自室へ着いた。
それから事情を説明すると、こころよく引き受けてくれて、三人はキッチンへと向かった。
「クッキーを時間短縮で作るんでしたら、フライパンも焼くときに使うと早いですよ」
「ん? かたぬきしたやつをか?」
「一つは基本のかたぬきタイプのクッキーで、もう1つはスプーンでフライパンにたらして焼くクッキーを作るんです。そうすれば、同時に沢山クッキーが焼けて、種類も増えますから」
ほんわかとゼロに笑いかけると、へーっと頷いた。
「んじゃそれにするか」
―数分後―
「こっちはもう準備が出来たので、フライパンで焼きますね。アリサさんの方はどうですか?」
「かたぬきの種類が沢山あるので、色々と試してみようかと」
「いいですね〜。かたぬきが終わったら焼く分数を教えますから、後で声をかけて下さいね」
「はい!」
ゼロはというと、ぽけーっと椅子に座って休憩タイムに入っていた。
一応変な間違いをしないかアリサを監視しつつだが…。