ゴッドイーター(短編集)
□【休日の過ごし方】
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極東支部、エントランスにて。
ある日の事である。
「あーあ。今日は日頃のドタバタした感じを冷ますように第一部隊は休暇なんだよなー。つっても、一日じゃ実家に帰ってゆっくり出来る感じでもないし、かといってここに居ても暇だよな」
設置されてる黒いソファーでだらんと背をもたらせるコウタのぼやき。
第一部隊に所属しているサクヤ、アリサ、リーダー、ソーマ、コウタとゼロの六人はツバキからの上官命令という事で渋々、各々休日を取っているわけだが、コウタとアリサだけエントランスに立っており、他メンバーの姿が見当たらない。
「てか、こうゆう休日の日ってさ、みんなどう過ごしてんのかな」
「どうって…、好きに過ごしてるんじゃないですか? サクヤさんは調べものがあるとかで部屋にこもりっきりですけど」
「ソーマは部屋でゴロゴロと寝ていそうだよな」
「それを言ったらリーダーもじゃないですか。リンドウさんが居なくなった分、ゼロさんと二人で私達以上の仕事量をこなしているんですから、きっと体を休めてますよ」
正論を述べてゆくアリサに対し、ふと何か思い付いたのか、首をかしげる。
「あれ? じゃあゼロは何してるんだろ。寝てんのかな」
「さぁ、どうでしょう。元々口数が少ない分、真面目な部分もあるので寝てるのか起きてるのか…」
とここでアリサがジトっとコウタを細い目で見る。
「あなた…、ゼロさんの部屋に押し掛けるつもりじゃ…」
「バレた?」
「そんな事したら怒られますよ。きっと」
「だって気になるじゃん! それに、せっかくの休日を別行動で過ごすのも勿体ないだろ〜? だったら何人か誘ってトランプやらなんやらで遊ぼうじゃんか」
「一理ありますけど……」
でも…、ともごもごと口を動かすアリサの様子に思わず思った言葉を発してみる。