ゴッドイーター(短編集)
□【誰かを頼る事】
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アイテム整理よし。
神機の整備よし。
服装は……。
……………………。
「この格好…以外がいいでしょうか…」
お気に入りの赤いチェックの服。
バスト部分は何故かサイズが合わなくて中途半端な感じになってたけど、着心地が良くて何度も洗濯をして着まわしをしているくらい、愛着がある。
でも、今回は他の服に着替えて出動してみたら…、彼はどんな反応をしてくれるんだろう…。
新鮮と言われるのならまだ良いけれど、変だと言われたら流石にショックかも…。
「うぅん…、どの服がいいでしょうか…」
今持っている服の種類はいくつかあるにはあるけれど、ここで作ってもらったっきりまだ着ていなかった服もちらほらある。
あまりにも現地から他の場所へ直で出動する事も多かったから、1日で着替える事も中々難しかった。
黄色とオレンジのポピーチェックとか、やっぱりこういう柄が私好みで持ってるんですよね。
あ、でも白いスカートの方も捨てがたいかも。
どれを着たら、マシな格好に見えるでしょうか…。
ゼロさんなら…、どんな服が…。
そこまで考えてハッと我に帰った。
どうして服装にここまでこだわっているんだろう。
あれ?
そういえば、これから行くのって、
私とゼロさんだけって言ってたっけ…?
気候は雨だと言っていたので、濡れても服が透けずに動きやすいのがいいですね。
でも、ゼロさんって少し髪にハネが所々あるから、濡れたらどんな感じになるんだろう。
いつも集中していて、ちゃんと見る余裕なかったから…。
「って、服装の事を指摘されれば変な事考えちゃったじゃないですかっ」
そんな恥じらう独り言に声を少しだけはり、一瞬だけ濡れた姿を想像してしまった自分に恥ずかしくなってきた。
どれだけ妄想してるんだろう。
「あっ、そろそろ時間!」
あれやこれやと考えていたら、もうすぐ15分経とうとしていたのに気づいて、取り敢えず動きやすさと露出が控えめなポピーチェックの服に着替え、
彼が待つエントランスへと向かった。