ゴッドイーター(短編集)

□【モテる秘訣を教えて下さい】
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「俺とアリサは付き合ってねーぞ」

「いやいや、それがまた良い雰囲気なんだよな〜」

今度はタツミが人差し指を横に振りながら指摘。



「このお互い片想いなのか両想いなのか分からない加減が、良いんだよ。
初々しい恋愛って感じでこっちまで応援したくなるなぁ」

「だから違うっての……」



と、ここでずっと会話を聞いていたブレンダンが口を開いてゼロに問いかけるように話始めた。



「しかし…、彼女がゼロに好意を寄せているかもしれない可能性はあるんじゃないのか?」

「…………アリサが…?」

その言葉に少し他の違和感を感じ取れたが、もしかすればなと付け足す。



「最初俺たちと移住区域の人達を避難させに同行した時は、相手を怯えさせるような態度を取っていたが…、
ゼロが彼女を救って以来、見違える程態度が良くなったからな。

なにが理由で引き金となったかは分からないが、

きっと、お前には俺たちとは違う大事な思いだってあるはずだろう」


「…………………」



まさかそこまで言われるとは思っていなく、先ほど言ったブレンダンの言葉が深く耳に残った。






「…………俺にだって…」



何故か自然と言葉が出てきて、ボソリと思った言葉を口に出した。



「少し、他とは違うアリサを思ってる事はある…」


「お! やっぱりゼロもそうゆうのはあるんだな」

「まぁ…、恋愛感情とまでは認識してないけどな」


聞けばタツミがははっと笑いかけ、それでもいいんじゃないかと残し、



「それも一種のコミュニケーションってものだからな」

と一言そえた。



それからコウタがまた話を戻して質問してきた。


「んで、一つくらいモテる秘訣ってのは無いの?」

「んなの知るわけないだろ…」


バッサリと一刀両断すれば、うーんとブレンダンが俺を見ながらまた呟きをいれた。


「そうゆう物事がハッキリしていてクールな部分が女性から魅力的に見えるかもな」


「そうだゼロ! 今度ヒバリちゃんに話す時どんな感じの話題を出せばいいかアドバイスをくれないか?」

「いや、まてタツミ。なんで俺が恋愛に詳しい前提でそれを聞く。そんなの自分で考えるものだろ」


また面倒くさい話しに戻ってしまい、しばらくこのメンツに捕まってしまったゼロである。




―end―
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