ゴッドイーター(短編集)
□【いつも予想の斜め上】
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えっと。こんにちは。それともこんばんわ?
うーん。朝だとおはようございますですね。
今日は私、「台場カノン」が任務遂行時の現状を報告書に書くということで、今ここに記載しています。
あれ?これは書かなくていいんでしょうか。
でも今回の任務は中々手強い荒神ばかりで、私も時々(?)誤射をして皆さんに迷惑をかけたと思います。
でもでも、皆さんでなんとかチームワークを大切にして、荒神討伐に成功しました。
とても嬉しかったです。
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「作文かよ!!」
エントランスで報告書を読み上げたタツミが思わずバシンと床に叩きつけた。
「これを上層部に提出したらどやされる事間違いないぜカノン」
「で、でも私書き方が分からなくて」
「それなら教えてやるから、ちゃんと荒神に関する情報をまとめるんだ。
書き方さえ分かれば後々書くことになったら楽になるぞ」
早速教えようとしたが、ブレンダンが遠くの方で声をかけ、あれ?と首を傾げる。
「タツミ、ヒバリから追加で任務入ってなかったか? そろそろ時間だったと思うが」
それを聞いていっけねと呟き、カノンの書いた報告書を見てうーんと悩む。
「けどこれはなぁ…。俺が任務終わって帰還するまでには提出しないといけないし…」
と、ここで丁度第一部隊のメンバーが帰還し、タツミは直ぐ様リーダーとゼロの方へ声をかけた。
「丁度良かった。お二人さんちょっといいか?」
「んー? なにかな」
カノンに報告書の書き方をどっちでもいいから教えてくれないかと頼み、これから任務があってその間に提出しなければならない事を伝え、はぁー、と二人とも曖昧な声を発っする。
「報告書って書いたことないのか?」
ゼロがカノンに聞けば、あるにはあるけど一回くらいしかなかったと言い、タツミがその報告書を二人に渡して見せた。
「あー…、なるほどねぇ〜」
リーダーが目を細めて苦笑を浮かべる。
ゼロも文章をざっと読んで渋い表情になるので、ううとカノンは呻き声をあげて顔を伏せた。
二人が思ってる事は大体わかっているからだ。