◆イケメン幕末◆

彼は四季に来てこう言った ――…

「総司を見かけたら飯食わせてやってくれねぇか?」

よくご飯を食べるのを忘れてしまう沖田さんを心配する優しい貴方

ねぇ、私の想い…届いてますか?


「土方さんったら『飯は食ったのか?』そればっかりで」

くすくすと笑いながら、食べやすい様に工夫した定食に箸をつける

もっと、聞かせて?
ほんの少しでも彼のこと

町で沖田さんを見かければ声をかけてご飯を促す
だって、貴方からのたった一つのお願いだから…


「まあ、その、ありがとう…な」

しばらくした後、貴方が四季を訪ねてきてそう言った
最近、沖田さんが燃料切れで倒れなくなった事
近藤さんが料理を気に入っている事


すこしでも貴方が喜ぶのなら…



「##NAME1##…その、総司と付き合っちゃみねぇか?」

上手く笑わなくちゃ、貴方が心配しないように
けど胸が痛くて、自然と涙がこぼれた ――…

「っ……ごめ…なさい…」

「…##NAME1##?」

触れる指先は優しくて…でも痛いよ…

涙を拭う優しい手を振り切って階段を駆け上がった

届かないなら消えてしまえば良い…こんな気持ち


「…##NAME1##…」

「…なんでもないです」

心配してここまで来たのだろう土方さんにそう答えた

「なんでもねぇ訳ねぇだろ?」


好きです…貴方が好きなんです



いつか届くのでしょうか、私の想い ――…





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