短編小説 R
□ 反 対 語
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―――しばらくして戻ってきたRは、
教室で寛ぐ俺を見て、一瞬驚いた顔をする。
「あれ…ユチョン、何でいるの?」
YC「いやぁ、家近いし…
一緒に帰ろー」
「なっ、なんでさあっ!!」
まだ叫んでいるRの腕を掴んで歩き出せば
大人しく後ろを付いてくる。
そんなRが可愛くて
腕を掴む手を下げ、そっと手を握る。
「あのさ…ユチョン、手っ」
YC「 …いーじゃないスか」
繋いだ手を前後に揺らすと
Rが顔を赤くして、手を握り返してきた。
YC「んー、俺さ…Rのこと…好きだよ」
ユチョンが小さく呟くと
「私は、ユチョンなんて…
嫌いだもんっっ」
なんて、顔を赤くして俯いた。
反 対 語
(嘘つきっスね〜
本当は大好き、でしょ?)
(…っ、ちがうってば!)
(えー…でも嫌いだったら
手なんか繋がないよね?)
(ーーっ、うるさいうるさい!)