君を愛してもいいかな?
□その笑顔に
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垣根さんと行動を共にするようになってから、というか。
登校初日からあまり学校に行く気にはならなくなった。
理由なんぞ昨日の夜中のことである
人同士の殺し合いなど見ていて気持ちがいいわけではないし。
そこまで仕事が忙しいわけでもない。
学園都市の外部には虚が現れるものの学園都市そのものはあまり虚はいないし
少し魂魄がいて魂葬の手間があるだけだ。
意外と暇なのかもしれない。
そして学校の授業も暇だし、まず。
友達ができない!!
というか唯一ここに来て俺に関わってくるのなんてホスト男…垣根さんたちくらいだし!
これじゃあ霊術院の時と同じだななんて考えながら教室で一人座って一日を終えた。
とっとと寮に帰って寝ようと思い教室から出て校門付近に接近すれば女子が一箇所に群がっているのを見た。
何事かとそこをジッと見つめるとそこには垣根さんの姿が。
今彼に近づきたくない。
女どもの嫉妬を買うなんてゴメンだとスルーしようとしたところやはりそうはいかずに
「ゆんた!!」
と声をかけられてしまった。
声をかけて来た男なぞ一人しかおらず。
「…どうも。今日も暇そうですね。垣根さん」
なんとなく、ゆるゆるの顔面を見てからため息をついて毒を一つ吐いてやった。