君を愛してもいいかな?

□誰かが呼んでいた
1ページ/1ページ



”ゆんた”

    ”ゆんた”

  ”ゆんた”
           ”ゆんた”
”ゆんた”

              ”ゆんた”



誰かが俺の名前を呼ぶ。


必死に何度も何度も何度も。

しつこいほどに呼んでくる。



こんなにしつこいのは斬魄刀との出会い依頼だ。

        

どうせならうるせぇと一括してやりたいのだけど、俺を呼ぶ声が


余りにも必死すぎて拒みきれない。



『…ウルサイ』


小さくそう呟いて頭を抱えつつ体を起こす。

時計を見ればもう早朝だった。


死神になって2年目


この声は、未だにリアル感があって


『…慣れない』

素直にそう思った。



布団から出、たたむと死覇装に着替える。


自室から出れば朝日が差し込んで眩しい。

それと同時に周りの対しから羨望の眼差しやそれと真逆の視線を受ける。



まあどうでもいいけど。


正直天才だとか神童だとか。


力の使い方がなんとなくわかっただけでその言われようは正直うんざりだ。

まあこれもそれも、どうでもいいことだけれど。


俺は俺の探し物を探すだけ。




ギンに救われた命を無駄にしないために無駄死にはしない。



どうでもいいけれどね。





さて、行こうか。



宝探しを目的に。










死神は地獄蝶を連れて





現世へ。







必死に俺の名前を呼ぶ



君を探すために。



それは誰だったのか、もう分からないけど。


けど確かに


君が呼んでいた から。




(探そう、君を。)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ