08/25の日記

12:50
モゼノマ
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休止中ですが、やはり今日はね

現代パロ
モーゼス24歳、ノーマ23歳



「あっつい〜〜」
「ほれ、しゃきっとせんか」
「はいはい」

まだまだ強い日射しが続く8月下旬。
慣れた坂道をゆっくり下る。
出会ってから7度目の夏を迎えた。

「家帰ったらシャワー浴びよ」
「夕飯何にするかのう」
「麺がいい」
「大量つかんぞ」
「へいへーい」

当時は通学路として、今は同じ家に帰る為の帰路として、坂道を下る。

「ほうじゃ、シャボン娘……じゃのうてノーマ」
「あにさ?改まってモーすけ、じゃなくてモーゼス」

汗が肌を伝い、蝉の鳴き声が響く。

「一緒にならんか?ワイと」

夏空の下、あまりにあっさりと告げられた、しかしハッキリと聞こえた言葉に一瞬息を飲む。
しかし直ぐに肩の力を抜くと繋いでいた手に僅かに力を入れ直した。

「モーすけにムードとかロマンとか求めるつもりはないけどさ、あまりにこれは酷いんじゃない?」
「ほうかのう?むしろ“らしい”じゃろ?」
「否定はしないけどね。それでも場所なり演出なり選べよ考えろよ努力しろよ」
「考えては見たんじゃが、」

入れただけ同じく握り返される。
暑くたって離したくない熱。
これから先も、こうしてずっと繋ぎ続ける為の約束を交わす。

「そがあ自分想像して悪寒がしたから止めた」
「……あーうん、ごめん、否定出来ない。多分格好付けられてもドン引くか大爆笑かだと思う」
「ワレも正直じゃのう」

真上から太陽が二人を見下ろしている。
謳歌するよう、目一杯夏色の空気を吸い込んだ。

「よし、じゃあ結婚しよっか、モーすけ。指輪は二人で選ぼ」
「おう。改めて、これからもよろしく頼むの」
「此方こそ」

7度目の夏が、二人を祝福していた。







TOL7周年おめでとう。
ずっとずっと大好き。

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