03/18の日記

22:25
政佐(全部:現代パロ、甘)
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「ん」
「おかわり?」

スプーンをくわえたまま頷いた政宗が空になった皿を突き出す。佐助はくすくす笑って受け取ると、席を立った。

「まさかオムライス頬張る伊達ちゃんを見れるとは思わなかったなぁ〜〜。ふふ、役得役得♪」

ケチャップライスをよそうと、佐助は鼻歌混じりに卵をフライパンに割り入れた。

「Shut up.テメー絶対楽しんでやがるだろ」

ジロリと隻眼で睨む政宗に、佐助はくすくす笑ってごめんごめん、と謝った。

「でもさ、いきなり『腹減った。何か作りに来い』なんてメール寄越しといて冷蔵庫何にも入ってないんだもん。いくら何でも材料ないと俺は料理出来ませ〜ん」
「……shit」

出来たオムライスを政宗の前に置き、おどけながら向かいに腰を降ろす佐助に政宗は舌打ちをしてオムライスを食べ出した。

「美味しい?」
「……不味いなら食わねぇよ」

にこにこと笑って訊ねる佐助に、政宗は眼を逸らす。そんな反応に、佐助は尚機嫌良く微笑んだ。

「伊達ちゃんには何やっても勝てないからね〜。これは俺の誇れる唯一なのです」
「どーせ俺はヘタだっての」

成績優秀、スポーツ万能、ルックスも申し分ない完璧人間に見える政宗だが、実は料理だけは苦手だった。
と、言うよりも、幼い頃から家事全般をこなしてきた佐助の腕が異様に良い、と言った方が正確でもあるのだが。

「今日は小十郎さん帰らないの?」
「実家に呼ばれてる」

政宗は大企業の跡取り息子である。しかし、縛られるのが嫌いな政宗は、「学生の間くらい好きにさせろ!」と家を出て学校の近くにひとりで住んでいる。それを心配して一緒に伊達家を出たのが政宗の世話係とでも言うべき人物の小十郎だった。そして、大抵のことは全て小十郎がするが、今日は不在。

「今日泊まってってあげよーか?」

そんな時は、決まって歩いて五分もかからぬ距離に住む同級生の佐助を呼びつけるのだ。

「Ah?端から泊まる気じゃなかったのかよ」
「あ〜そうですね。泊まらせて下さい政宗様」

我が道を突き進む、若干、とは言えぬ程我が儘な政宗だが、世話焼きな質の為、佐助も満更ではなかった。

「心がこもってねぇ。罰として皿洗いな」
「あ、ズルい!最後に食べた人が後片付けだって約束したでしょ!!」

両手を合わせ、ごちそーさん、と言った政宗に佐助は眉を吊り上げるも、政宗はケラケラと笑うのみだった。

「まったく、困った人なんだから」



☆コメント☆
[紅奈] 03-18 23:02 削除
あとがき的な。
イメージは新婚さん(笑)ホントはもっとイチャイチャするはずだったんですが…(^^;)
てか、政宗は絶対料理上手いですよね。けど、あえてヘタってのも好きですvV
佐助と政宗がご近所さんなら萌える。てか、お隣さんで幼馴染みってのもいい!小学生くらいの時に両親が常に仕事でいない政宗に「うちでご飯食べなよ政宗くん」って佐助が招き入れ、猿飛家で晩ご飯みたいな!ほのぼのvV←←

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