03/11の日記
23:15
モゼノマ(全部:甘)
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「ねぇモーすけ。あたしの何処が好きなのか5字以内で簡潔に答えてみて」
「……は?」
灯台前の野営地。ギートの毛繕いをしていたモーゼスに対しての、いきなり過ぎるノーマの提案にモーゼスは眼を瞬かせた。
「あ〜……急に何処言われてものう…」
「5字過ぎてる」
頭を掻いて溜め息を溢すも、ノーマには関係ない。何時でも自分のしたいように(特にモーゼスに対して)する。それがノーマだ。
「……アホか」
そんなことは分かっているものの、やはり気落ちせずにはいられない。ーもっとも、本気でそうは思っていないのだが……。
「そういうワレはどうなんじゃ?ワイの何処が好きじゃっちゅーんか?5字以内に答えてみろや」
「バカなとこ。はい!ぴったり5文字♪」
モーゼスは反撃するべく同じ質問をしてみたのだが、あえなく撃沈。ノーマは眩しいくらいの実に素敵な笑顔付きでぴったり5文字で返してきたのだった。
「バカて……他に言い方ってもんがあるじゃろうが……」
流石に予想外……いや、むしろ予想通り過ぎるとでも言うべき返事に、モーゼスは表情を引きつらせた。
「だってさ、アンタからバカ取ったら何が残る?バカみたいに正直で、バカみたいにお人好しで、バカみたいに優しくて、バカみたいにバカ」
「バカバカ連呼すんな」
ムスリとして返せば、ノーマはくすくす笑いモーゼスの正面から右側に座り直して擦り寄った。
目の前に伏せて重ねた自分の前足に頭を乗せているギートの頭を右手で撫でてやりながら、ノーマはモーゼスを見上げる。
「野生丸出しで分かりやすいったらないね。ま、だからバカなとこ。あたしはさ、アンタのバカなとこが大好きだよ」
にっこりと微笑むそんなノーマに、モーゼスはドキリと鼓動が跳ねた。
「で、モーすけは?」
硬直するモーゼスにくすくす笑いながらノーマは腕を絡めて悪戯混じりに眼を細めて問い掛ける。
「……あ〜……ほうじゃのう…」
頬を掻き視線を泳がせると、不意にノーマへと口付けた。
「ッ」
途端にかあ、と頬を染めたノーマに、モーゼスは満足げにニカリと笑んだ。
「ぜんぶ……かのう。ちゃんと5文字以内じゃろ?」
「ば……〜ッやっぱアンタってバカ」
気持ち良さそうに欠伸をするギートの尻尾がパタパタと機嫌よく動く暖かな小春日和。爽やかな風が吹く晴天の下、再び唇を重ねた二人を、その場に居たモーゼスの兄弟こと山賊の面々は、見て見ぬフリをした。
☆コメント☆
[紅奈] 03-11 23:20 削除
あとがき的な。
投票の全部のうちのモゼノマ甘です!あと現代パロと裏とシリアスで書きます!
ナチュラルに公害レベルなバカップル(笑)でも、ギートも山賊の面々もモーすけとノーマが大好きだから文句は言いません。言うのはセネセネ達メインメンバーの仕事です(^^)←←
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