イツメンと異世界道中?

□その5
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お城に戻るまでの道中





推しキャラと話せて満足気な我らが推し様はと言うと…




廣瀬「ーーーがーーー〜になって…「ーーーじゃな?」そう!そうなんだよ」(´。✪ω✪。 ` )




途中で合流したジンベエさんに向かって、楽しそうに彼がこちらへ来るまでの間何があったかを詳しく説明している真っ最中
欲しいおもちゃを見つけた子どものようにキラキラ目を輝かせながら話す姿はとても微笑ましく、映像でんでん虫を今すぐにでも急募したいところだがそんな事をしては変人扱い(今更)されかねないので今はやめておくとしよう




内なるオタクが落ち着いたとしても、全く落ち着けない人物が居ることを忘れてはいけない




ねこ「パパがジンベエにとられたぁぁぁぁぁぁっ」(´◉ᾥ◉`)
フカボシ「ネコ、ジンベエに悪気は…「ないのはこの子も分かってますから。大丈夫ですよ」しかし…」
深翠「ねこ、クッキーいる?「いるぅ」ん、あげる」
ねこ「ぅぅ…クッキーおいしぃ」


そら、ようござんした ╮(•́ω•̀)╭



お城に戻る道中、廣瀬さんを取られたと拗ねる愛娘とそんな彼女を慰めようと懸命に声をかけているフカボシを横目にため息をひとつ
うちのこながら限界オタクにも程があるだろう
相手は推し様の推しキャラなのだから、思う存分関わらせてあげて欲しいというのが個人の感想だ

ねこだってシャンクスやベックマン、ホンゴウたち(彼女にとっての推したち。イゾウや廣瀬さんの場合は更にすごい)と喋っている時にほかのクルーに邪魔されると不機嫌さ丸出しでめちゃくちゃ嫌そうな顔をするし、実際に「は?邪魔…さっさと消えて」とか言うんだから
しかも相手が傷つくのも承知な上で、でも邪魔したお前が悪い精神であえて口に出すところがうちの愛娘の恐ろしいところである

先日もそれでクルーと問題になったばかりなのだが…まぁこればっかりは本人がその癖を治さないことにはどうにもならないことは明白なので、今は頭の隅にでも放り投げておく
そもそも直す気もないとケロリといいそうな当たり相当肝が座っていると言えよう

絶対ムリとか言いそうだもんな
うん、絶対言う

とりあえず、爆発寸前の愛娘には気分転換に焼いておいたクッキーでも食べさせるか
そっとポッケから取りだしたそれは、厨房を特別に借りて気分転換に目分量でパパーッと作ったもの
何の変哲もない、包丁で四角くカットして焼いただけのごくごく普通のクッキーだ
味見と称して、ねこや廣瀬さんにも食べてもらったが、どちらも何の変哲もないただのクッキーを美味しいと言ってくれるのだから嬉しくないはずもなく、調子に乗って焼きすぎた結果調理台の上にこんもりした小さな山が誕生し…今に至る



思わぬ所で役に立ったなw作りすぎたクッキー



先程から(´□`*)アーンって可愛らしい小さな口を開けてこっちを見るうちの子は、食べさせてもらえるのを待っているらしい



は?可愛いか?可愛いな
うちの子だから当然か
今更だな…



このまま食べさせてあげてもいいのだが、それだけでは面白くないので隣に立つフカボシ王子に持たせて、代わりに食べさせてあげて欲しいと伝えれば照れくさそうな顔をしつつも満更でもないらしくそっと彼女の口に1口サイズのそれをゆったりと運んでいった
お兄ちゃん気質である彼は実は長女ながら妹属性のねこと相性が良く、よく世話をやいてくれている
そこを利用させてもらったというわけで…
今も、ねこの口の周りをハンカチでそっと優しく拭いてあげている
傍から見れば、完全に世話焼きな兄とマイペースな妹…
誰もが微笑ましく癒されるに違いない

定番、だがそれがいい( ˙▿˙ )☝





限界オタクが落ち着いたところを確認してから、そっと口を開いた



深翠「ねこだって、推し様との時間を邪魔されるのは嫌だろ」
ねこ「それも嫌だけど…パパ取られるのはもっと嫌!!無理!」
深翠「それはそうなんだろうけどさ」


ちょっと論点変わっちゃうから少し待とう




って言ったら




何が違うの?(੭ ᐕ))?




って聞かれた



・・・・待て、そこからか????



いろいろと言いたいことはあるが、それよりなにより、まずはある程度の違いを説明する必要がありそうだ




いや、だからね?私が聞いてるのは

"推し様との時間を邪魔されたら嫌かどうか"

であって、

"何人たりともねこから廣瀬さんを引き離そうとする事は出来ないし許さない!"

なんて内容の話はしてないわけよ



・・・分かる?






ーたまにはこんな日ー

ねこ「わかんないっ!」
深翠「即答すんな、少しは悩め!「(੭ ᐕ))あぇ?」…可愛い顔すりゃ全部許すと思うなよ。・・・・・・・・・・・なんて言ったら納得すんの、お前は」
廣瀬「苦戦してるみたいだねぇ」ひょっこり
ねこ「パパ!「なんのお話してたんだい?」あのね、あーしはね。パパはうちのパパだから!パパがジンベエと楽しそうに話してるのを邪魔したくはないんだけど、パパをジンベエに取られるのも嫌で…それでね」
廣瀬「あー、なるほど。それで僕の気持ちを優先してくれようとした深翠さんが唸ってるわけか」
フカボシ「シンスイ、あまり考えすぎるのもよくありません。貴女もこれを」
深翠「ありがとうございます(まぁ、これ作ったの私なんだけどね)…ぅま」(*´༥`*)
ジンベエ「お前さんも難儀じゃのぅ」
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