自己満小説・閲覧注意

□プレゼント戦争
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気に入って貰えるといいんだが・・・


そう言って差し出されたのはふわふわで抱き心地の良さそうな羊のぬいぐるみ
すっぽりと自分の腕の中に収まるサイズのそれは少し青みがかった白のふわふわした綿が本物の羊のようで無意識のうちに己の頬が緩みまくっていたことは言うまでもない


『っ!?・・・これ、欲しかったけど、手持ちが足りなくて諦めてたやつだ』
「「手持ちが足りねぇってどういうことだ?/あれくらいの小遣いじゃ足りなくなってきたのかぃ?」」
『いや、あの時はちょっと入用で・・・』


とにかく、ありがとう!

ジョズからのプレゼントに飛びついて、お礼を述べると照れくさそうに気にするなと言う、うちの三男こと三番隊隊長ダイヤモンド・ジョズ。羊の首元で光る小さなダイヤの首輪は彼が能力で作ってくれたもの
僕の視線に気づいた彼が内側を見るよう促すので、間に指を入れてそっと覗き込むと小さく名前が掘られていた
その隣に並んでいる数字は僕の誕生日🎁🎂 たぶんサキちゃんが言ったんだろうなぁ…なんて思いつつ再び抱き締めれば、良かったなと微笑ましげに笑いながら頭を撫でてくるジョズ。彼に向けて笑みを向けると同時に隣から聞こえてきた大声
大きな音が少し苦手な自分にとっては不快極まりないそれに耳を塞ぐこととなる

この時抱えていたぬいぐるみを落としてしまったことは言うまでもない


サッチ「あ、分かったぞ!船大工の奴らに新しい工具用意したのお前だろ」
マルコ「最近やけに素直に小遣いを受け取るようになったから少し不思議に思ってはいたんだが…そういうことかよぃ」  

これは見張りをつける必要がありそうだなぃ


ジト目でこちらを見る兄2人に苦笑しつつ、落としてしまった羊のぬいぐるみを抱き上げながら返事を返す
あの額を毎度毎度使い切れという方が無理な話で、欲しいものを買っても必ず余るなら困っている家族のために使いたい…だから工具をプレゼントしたし可愛い後輩やナースのお姉さま方には新しいコスメを、お父さんこと白ひげには長寿のお守りとお酒を買っていたのだ
素直にそう伝えれば、嬉しそうな、しかし困ったような顔をする彼らに首を傾げる
何故そういう顔をしているのか分からず尋ねてみれば、もう少し物欲的になってもいいのだという
遠慮をしている訳では無いので応えあぐねていると再び頭の上に乗せられる手
何も言わずにその手を眺めていれば問答無用で髪をぐしゃぐしゃにされた

もっとワガママを言えとのこと・・・兄としてはたくさん甘やかしてやりたいらしい

・・・努力します。あ、そうだ。ぬいぐるみ

軽くはたいて汚れがついていないかチェック。  よし、大丈夫だ。綺麗なもふもふだ。大事にしよう


ーぬいぐるみと兄さんとー

(『それで、父さんから何を預かってたの?「あ、あぁ…この箱を渡すように頼まれたんだ」箱?』)
マルコ(「やけに小さいねぃ」)
サッチ(「何が入ってんだ?」)カサカサ…
(『指輪・・・と「チェーンだねぃ」(あ、裏に父さんのマークが掘ってある。マーク掘るの禁止されてへこんでたのバレてたんだ)』)
サッチ(「それに通して首にかけろってことだろ…『ほぅほぅ…あり?』つけてやるから、貸してみ?」)
(『お願いしまーす』)チャリ…
サッチ(「似合ってんじゃん、なぁマルコ」)
マルコ(「あぁ、シンプルなデザインでカッコイイよぃ。シオ」)
(『父さんにお礼言ってくる』)タッ…
サッチ(「転けんなよー『うん』ったく、ほんとに分かってんのかねぇ?アイツは」)
マルコ(「後で注意しとくかねぃ」)
ジョズ(「・・・過保護だな、お前ら」)
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