イツメンと異世界道中?

□その5
24ページ/24ページ

楽しい時間はあっという間にすぎるというもので…海上へ戻る日がやってきた



深翠「これ、はねこの。こっちは廣瀬さんが好きそうなお酒類、こっちの袋がお土産」


これはねこの靴、そっちのリュックが自分用



この滞在期間中に使用していた寝室は魚人島のお土産や服で溢れかえっており、数日前から片付けという名の整理整頓をしているが出発前である今現在もまだ終わっていなかった…
別室でお土産という名のお菓子や衣類なんかをまとめている間に、廣瀬さんがネプチューン王に挨拶に行くと言うのでいくつか伝言を頼んでおく
何も言わずに去るのは失礼なことだからね
突然消えたあの子の分もちゃんとご挨拶しますとも。時間の都合上、推し様越しに…だけど

話を聞いていた廣瀬さんは二つ返事でそれを了承し、オジサンに任せなさいという頼もしい言葉と共に退室した
頭の回転が早く鋭い彼のことだ
私の幼稚な考えなど全てお見通しなことだろう

そんな聡明な彼と入れ替わるようにこちらへやってきたのはむくれにむくれた愛娘
事前に旅立つ日は伝えておいたというのに彼らとの別れには納得がいかないらしい

むすっとした彼女と2つ3つ言葉を交わし、部屋から送りだす



ちゃんと挨拶してきなさい


心残りがないようにしっかりね






廣瀬「いやぁ、ネプチューンさんたちには本当にお世話になりました」
ネプチューン「ホッホッ…ワシらも沢山楽しませて貰ったんじゃもん」



礼を言うぞ、ヒロセ、ネコ、シンスイ


ネプチューン王は王として、フカボシやしらほしの父としてそう述べた…
魚人島での滞在中、彼らなしでは切り抜けられなかった場面は沢山ある
むしろ自分達だけで解決できた事など・・・いや、結構あるな
なんなら廣瀬さん1人で解決させてることいっぱいあるし


…訂正、彼らなしでは切り抜けられなかった場面【も】沢山あった


大勢で食卓を囲みながら贅沢な料理の数々に舌鼓を打ち、買い物を楽しんだかと思いきやホーディー一味の残党に追われ、時には鍛錬をし、出来たばかりだというウォーターパークを徹底的に遊び尽くした我々イツメンは



本日、海上へと帰還いたします





楽しい時間はあっという間に過ぎていくもので…せっかく仲良くなった彼らともこれでお別れだ




ねこ「・・・」(  ・᷄-・᷅ )



挨拶をしに来たというのに、王子達の前に姿を現してから一度も口を開こうとしないねこ
そりゃそうか
せっかく会えたのにもうお別れなんだもんね
フカボシ…君もすきキャラだったからお別れがショックなだけなんだよね


「まぁ、シャンクスに許可もらって連絡さえ取れれば、また来れるから今は我慢しようか」



彼女を部屋から送りだす際に私がかけた言葉だ
この言葉を彼女がどう受けとったかは分からない

彼女がこれから何を思っているのか、なぜ何も言わないのか…その理由は誰にも分からない



ただひとつ言えるとすれば、きっとそれは彼女が限界オタクであるが故…




だと思っていただければ幸いですm(*_ _)m





そんな彼女の心情を察してか、いち早く口を開いたのは長男であるフカボシ王子だった



フカボシ「是非またいらしてください」
マンボシ「その時はまたオイラたちが」
リュウボシ「精一杯おもてなしするミファソ〜♪」



だから、そんな悲しい顔してないで笑おうぜ!




しかし、一方の愛娘は彼らの気遣いに反応することなくパパと呼びしたう人物へと飛びついた
いや、抱きついたと言った方が正しいか


抱きつかれた本人も満更ではないようで、そっと頭を撫でつつ会話を再開した




慰めようとした王子3人をその場において…





なんでその場にいないのに全部わかったような喋り方をしてるのかって?そりゃ、全部でんでんむし越しにジンベエさんから聞いてるからですよ
なかなか出てこない私を心配してかけてきてくれたんです



優しいでしょ?推し様の推し様




ーかえるのこはかえるー

ねこ「・・・」ててててっ…がばっ\( 'ω')/
廣瀬「おっと」ぽす
ねこ「・・・・」:。(*-ω-)-ω -*)。:゚ぎゅぅぅぅ
廣瀬「うん?どうしたんだい?ねこさん」
ねこ「帰りたくない「うん」でもシャンクスにも会いたい」
廣瀬「そうだねぇ、船長さんもきっとねこさんが居なくて寂しいんじゃないかぃ?」なで
ねこ「・・・ぅん」
ネプチューン「ホッホッホッ…いつでも遊びに来るとよい。歓迎するんじゃもん」
フカボシ「またのお越しをお待ちしております「うん…今度はシャンクスとライムと来るね!」フッ…えぇ」
深翠「遅くなりました「お、深翠さん支度はすんだかぃ?」はい。お待たせしました」
廣瀬「それにしても凄い荷物だねぇ「スキンケアからなにから買って…あとはアイシャドウやらリップ、下地にアイライナー…あとは服ですかね」深翠さんがそこまで買い揃えるっていうのも珍しいね。イメチェンでもするのかな?」
深翠「いえ、全部ねこのです。なんなら荷物の八割がねこの買ったやつ」
ねこ「えへ」( * ॑˘ ॑* )
廣瀬「ねこさん欲しいもの沢山あったんだねぇ。オジサンに言ってくれればいくらでも買ってあげたのに「だから言わせなかったんですよ」…あいやぁ」
ねこ「あ!ジンベエ!ジンベエも一緒行こ「ワシもか」うん!!パパが喜ぶし、それに…」
ジンベエ「?…なんじゃ「うぅん、なーんでもないっ」そうか」
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ