TOV 天を照らす銀河 最終章

□第77話 暗殺者の最後
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広間に入ったリョウたち。そこにはひとりの男が待ち受けていた。

「待ちかねたぞ……ユーリ、リョウ。どこに行こうってんだ?」

フレン「あいつは……!」

リョウ『ザギ……またおまえか』

パティ「こんな高いところまで疲れたじゃろう。わざわざご苦労さんじゃの」

ユーリ「ホントにしつこい野郎だな。てめえに用はねえんだよ」

ザギ「世界を救うため、か?くっくっく。急がないと世の中ぐちゃぐちゃだからか?」

カロル「わかってんなら邪魔しないでよ!」

ザギ「おいおいおい!だからこそ意味があるんだろうが!」

リタ「こいつ……何言ってんの?」

ザギは左腕に付けた魔導器を見せる。

ザギ「こいつを見な。この先の封印式の構成式よ。つまり、この腕をぶっ壊さない限りこの先には進めねぇな」

フレン「なんてことを……」

リョウ『てめぇ……!』

ザギ「クハハハ!ユーリ、リョウ!世界を救いたければ、オレとのぼりつめるしかないみたいだぜぇ?」

エステル「なぜこんな無意味なことを!」

ザギ「無意味?意味ならあるだろうが!この方が本気(マジ)で戦(や)れるだろう?」

ユーリ「ザギ……ここまでイカれたやろうだったとはな」

リョウ『てめえの望み通りケリつけてやる』

ザギ「本気でいくぜぇ!」

ザギはユーリに斬りかかってきた。

ユーリ「ちっ」

ユーリはザギの攻撃を弾き返す。

ユーリ「蒼破刃!」

リョウ『魔神剣!』

ザギ「おせぇよ」

ふたりの攻撃をザギは簡単に避ける。

ザギ「クハハハ!!」

ザギは次にリョウに斬りかかる。
しかし、リョウは避けなかった。
ザギの刃がリョウの身体をすり抜けた。

ザギ「なに!?」

リョウ『光子化だ。説明はしねえ時間の無駄だからな』

バキィィ

ザギ「ぐふっ」

隙を見せたザギにリョウはボディーブローをくらわす。

ユーリ「爪竜連牙斬!」

ふらつくザギにたたみかけるようにユーリの奥義が炸裂する。
ザギは膝をついた。

ザギ「体が動かねえな。なんてヤワな体なんだ。次は体も魔導器に変えてこよう。そうすりゃ、もっと楽しめる、そうだろ、ユーリ、リョウ?ひっひっひ」

ザギにゆっくりと近づくユーリとリョウ。

フレン「ユーリ!リョウ!」

ザシュッ

ユーリとリョウはザギを斬りつけた。

ザギ「ぐっ」

リョウ ユーリ『「地獄でやってろ」』

よろめいたザギは、そのまま奈落へ落ちた。フレンは表情を曇らせる。

フレン「……」

リョウ『時間を無駄にしたな……行こうぜ』

ユーリ「ああ」

これがザギの最後であった。

To be continued
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